辻が花振袖って何? ~きものサロン桂丸亀店~
目次 ▶辻が花とは? 辻が花の歴史 技術 ・絞り染め ・描き絵 ・擦り箔 ・刺繍 ▶辻が花振袖について 魅力 価格 ▶辻が花振袖にオススメな帯 帯の色 帯の柄 ▶丸亀店で現在取り扱い中の辻が花振袖 紫×ブルー 濃紫 紺×黒 赤×紫 ▶辻が花振袖を着てみませんか? |
辻が花とは?
辻が花とは、絞り染めを中心とし、描き絵、擦り箔、刺繍などを用いた技法が定義とされています。振袖でも大変人気ですが、振袖に限らず、フォーマルなシーンで着用される訪問着でも辻が花は人気です。
辻が花の歴史
室町時代末期から江戸時代初期にかけて流行した辻が花。
その辻が花という名称やその由来、どの様な物なのか、資料などが大変少なく正確に分かっていないという事が現状の様です。
現在で“絞り”と聞けば“高級”なイメージを抱く方が多いと思いますが、その当時は、庶民の間で衣服の文様染めが流行していた事が切っ掛けになったそう。
次第に衣服の簡略化の影響などもあり、上層階級へも文様染めが広がります。
庶民の衣服であった小袖に文様を付ける為の絞り染め。それに加えて、描き絵、擦り箔、刺繍などの技法を交え、次第に華やかに、素朴な物から高級な物まで各階層の人が着ていたとされいます。
その後は糊を用いて防染する友禅染めの技術が発達し、辻が花は消滅してしまいます。
この事が切っ掛けとなり、辻が花は“幻の染め”とも呼ばれています。
300年以上経って職人等の手によって辻が花は復刻を果たしたという事で本当に辻が花の歴史は奥深さと解明されていない奥深さを感じます。
技法
辻が花は絞り染めを基調としています。
絞り染め
型通りに一定の針目で細かく縫い、その糸を引き締める事で防染する縫い締め絞り、
模様を作る部分に芯を入れて竹皮などで覆い糸で巻き付ける帽子絞り、
大きな柄を染める時には桶の外側に染める部分、内側に染めない部分を入れ蓋で圧力をかけ桶ごと染色する桶絞り、
このような技法を交えて作られています。
描き絵
縫い絞りだけでは表現できない文様を墨で描きます。
擦り箔
金箔、銀箔を糊で布に定着させる技法です。
刺繍
布地に色糸で模様を描く技法です。
辻が花振袖について
魅力
様々な技法が取り入れられた辻が花は正に幻想的です。それはどの世代の方も魅了する世界観で、振袖においても振袖を着られるご本人様から、ご家族の皆様までお気に召されるケースが最も多い様にも日々感じます。もちろん、フォーマルなシーンで着用する訪問着においても辻が花は人気ではありますが、振袖の場合は二十歳の晴れの日に着る華やかなものですから柄の量も当然違ってきます。辻が花振袖だからこそ味わえる贅沢で幻想的な振袖は、選ばれた多くのお客様から大変ご好評いただいております。
価格
商品により様々ですが、ご購入プランで50万円~60万円前後の物が多いです。
初めにご紹介した通り、辻が花の歴史は大変古く、そして今日も世代問わず愛されてきていますので、流行の心配などもございません。次の世代にも受け継ぐ事が出来れば素敵ですね。
辻が花振袖にオススメな帯
帯の色
これは辻が花に限らず振袖への合わせ方としてですが、以前は反対色や目立つ色味の帯や小物を合わせる事で華やかさを演出する事が主流となっていましたが、今は同系色も人気です。
特に小柄な方はお身長がスッと髙く見える同系色や振袖に馴染む色味の帯がオススメです。
同系色や馴染む色味はお身長の高い方にもお似合いになりますが、主張のある色味を合わせても豪華さを演出する事が出来ます。
この合わせ方はお身長だけに限らず、その方の持たれた雰囲気によって変わりますので当店では試着の際に色々な系統の帯を合わさせていただいております。
帯の柄
辻が花振袖は細かな柄がたくさん入ったデザインの物が多いです。
ですので帯はシンプルなデザインの物であったり、小花など細かな柄ではなく大柄なデザイン、柄の主張が控えめであったり、七宝柄(円形を四方に重ねたデザイン)など花柄ではない物などを合わせると相性が良いです。
丸亀店で現在取り扱い中の辻が花振袖
さて、辻が花振袖についてご紹介致しましたが、ここからは今現在、きものサロン桂丸亀店で取り扱い中の辻が花振袖を一部ご紹介致します。
紫×ブルー
少し鮮やかな紫に裾や袖にはブルーでスッキリとしたデザインでありながら、淡いピンク、黄色、ブルーやグリーンなど様々な色味と一つ一つの柄に濃淡があり、可愛らしく幻想的です。
濃紫
写真なので色味が伝わりづらいですが、濃紫のような黒みがかった地色(生地の色)は振袖としては珍しい色で、高貴な雰囲気があります。柄には小花や楓など可愛らしいデザインですが、束ね熨斗の柄が凛としたイメージをもたらしています。また、その束ね熨斗の中には有職文様(平安時代以降の公家社会で装束や調度品、建築などに用いられた文様)である花菱の柄が入っており、格調高く優美な一枚です。
紺×黒
地色(生地の色)は紺地をベースに裾に黒が入った大人しい印象ですが、描かれた花々は可愛らしいですね。こちらも熨斗模様が入っています。熨斗の中には、絞りであったり、縁起の良い柄である吉祥文様の一つ、六角形の形をした“亀甲”の中に先ほどご紹介した花菱が入った亀甲花菱の文様が入っています。擦り箔も豪華に、全体的に流れるような美しさがあります。
赤×紫
振袖=赤 のイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。濃い赤に裾には紫や黒などが入り大人っぽさもあり、桜や梅などのデザインが可愛らしさもあります。こちらにも花菱が入っています。こちらは円形が四方に繋がる七宝に花菱です。絞りで型取られた花びらの中には卍の文字を変形させ連ねた紗綾形の模様が入っており、一つ一つの細かな技術が感じられる一枚です。
辻が花振袖を着てみませんか?
今回は辻が花振袖についてご紹介致しました。辻が花振袖の全体像を見た時、幻想的な色使いや立体感に美しいと感じる方は大変多いです。そして一つ一つの模様見てみると更にこの辻が花振袖の魅力を感じられるのではないかと思います。古典柄振袖をお考えの方は是非この辻が花振袖を実際に見てみてくださいませ!
きものサロン桂本店、丸亀店でもお取り扱いしております。
ご興味のある方は是非お気軽にお問い合わせください▶
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