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振袖の「格」と「TPO」:知っておきたい着物の基本ルール~きものサロン桂丸亀店~

成人式を控えたお嬢様方、そしてご家族の皆様、振袖選びはいかがでしょうか? 華やかな色柄に心ときめく一方で、「どんな振袖を選べばいいんだろう?」と迷うこともあるかもしれませんね。

振袖は、ただ単に美しいだけでなく、実は奥深い日本の伝統文化が息づく衣装なんです。洋服にもフォーマルやカジュアルといった分類があるように、着物にも**「格」という概念があり、「TPO(時・場所・場合)」**に合わせた選び方がとても大切になります。

「振袖にも格があるってどういうこと?」 「成人式以外で着る時って、何か注意が必要なの?」

そう思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、振袖をより深く理解し、どんな場面でも自信を持って美しく着こなすために知っておきたい**「格」と「TPO」**の基本ルールについて、きものサロン桂のスタッフが詳しく、そして分かりやすくご説明させていただきます。この知識があれば、あなたの振袖姿がさらに輝き、成人式という特別な一日が忘れられない思い出になること間違いなしです!

きものサロン桂について▶

 

 

 
 
 

目次

  1. そもそも「着物の格」って何?和装の基礎知識
  2. 振袖は「未婚女性の第一礼装」ってどういうこと?その歴史と意味
  3. 振袖の「格」を見分けるポイントは?柄付けと技法に注目
  4. 成人式での「TPO」:振袖が最高の選択である理由
  5. 成人式以外で振袖を着る時の「TPO」を考える
  6. 帯や小物で「格」や「TPO」を調整するテクニック
  7. きものサロン桂がTPOに合わせた最適な振袖をご提案
  8. まとめ:振袖の「格」と「TPO」を理解して、自信を持って晴れの日を迎えよう

1. そもそも「着物の格」って何?和装の基礎知識

黒振袖、白振袖、緑振袖

皆さんは、洋服を選ぶ時に「この服はカジュアルすぎるから、結婚式には着ていけないな」「仕事で大事な商談があるから、フォーマルなスーツにしよう」といったように、場面に合わせた服装選びをしますよね。着物にも、これと同じように「格(かく)」という基準があります。

着物の「格」とは、その着物がどれくらい格式高い場面に適しているかを示すものです。大きく分けると、最も格式が高い「礼装(れいそう)」、その次にフォーマルな「準礼装(じゅんれいそう)」、そして「外出着(がいしゅつぎ)」や「普段着(ふだんぎ)」といった分類があります。

例えば、結婚式で新郎新婦のご両親が着用する黒留袖(くろとめそで)は、既婚女性の最上級の礼装とされています。一方、普段のお買い物やお稽古事に着る**紬(つむぎ)**などは、普段着にあたります。

この「格」を理解しておくことは、和装をたしなむ上で非常に大切な教養となります。なぜなら、場にそぐわない着物を選んでしまうと、せっかくの着物姿が浮いてしまったり、失礼にあたってしまうこともあるからです。逆に、適切な格の着物を選ぶことで、その場への敬意を示し、ご自身の品格をより一層高めることができるのです。

そして、今回主役となる振袖は、この着物の「格」の中で、実は非常に高い位置にある特別な着物なんです。


2. 振袖は「未婚女性の第一礼装」ってどういうこと?その歴史と意味

古典柄振袖

では、具体的に振袖はどのくらいの「格」を持つのでしょうか? 振袖は、**「未婚女性の第一礼装(だいいちれいそう)」**とされています。

この「第一礼装」という言葉がポイントです。これは、その立場(この場合は「未婚女性」)において、最も格式が高く、最もフォーマルな装いであることを意味します。つまり、未婚の女性が着る着物の中で、振袖こそが最高級の祝儀の衣装なのです。

振袖の最大の特徴は、なんといっても長くたおやかな袖です。この袖の長さによって、振袖は「大振袖(おおふりそで)」「中振袖(ちゅうふりそで)」「小振袖(こふりそで)」に分類されます。成人式で一般的に着用されるのは、袖丈が100cm前後の「中振袖」が主流ですが、最も袖が長く格式が高いのは「大振袖」で、こちらは花嫁衣裳にも用いられます。

昔、振袖の長い袖には、厄を振り払うといった意味合いがあったとも言われています。現代においては、その華やかさと袖の優雅な動きが、若い女性の美しさや門出を象徴するものとして、成人式や結婚式などのお祝いの席で親しまれています。

成人式という人生の大きな節目に、未婚女性として最高峰の衣装である振袖をまとうことは、まさにその場にふさわしい、最高の選択と言えるでしょう。

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3. 振袖の「格」を見分けるポイントは?柄付けと技法に注目

辻が花振袖

「振袖は格式ある着物だという事は分かったけど、その中でも更に格式が高い振袖はあるの?」 と疑問に思われた方もいらっしゃるかも知れません。

振袖の中でも更に格式の高い柄

  • 絵羽模様(えばもよう) 振袖を広げて畳んだ時に、袖や身頃、裾といった部分の柄が途切れることなく、まるで一枚の絵のように繋がって見えるのが「絵羽模様」の振袖です。これは、裁断する前の生地に、柄全体を計算して描き染め上げるため、非常に高度な技術と手間が必要です。そのため、絵羽模様の振袖は最も格式が高いとされており、成人式や結婚式といったフォーマルな場面に最適です。ほとんどの振袖がこの絵羽模様で作られています。また絵羽模様でなくとも先にご説明した通り振袖=未婚の第一礼装とされている様に格式は最も高くなります。柄はお好みやお顔映りで選ぶ事が重要ですので、必ずしも絵羽模様を選ぶ必要はありません。無地の振袖や総柄の振袖等もございます。どれも格式高く、気にし過ぎる必要はないのでご安心ください!お嬢様にピッタリの振袖を見つけてお嬢様だけの特別なコーディネートにしましょう!

伝統の技法が生み出す「格」:友禅、絞り、刺繍、金彩

振袖に施される伝統的な染色や装飾の技法も、その振袖の「格」や価値を大きく左右します。

  • 友禅(ゆうぜん) 日本の代表的な染色技法で、繊細な筆致で絵画のように柄を描き出します。「手描き友禅」は職人が一枚一枚手作業で染め上げるため、非常に手間がかかり、最高級品とされています。色のぼかしや奥行きが特徴です。「型友禅」は型紙を使って染めるため、比較的手頃ですが、美しい仕上がりは変わりません。
  • 絞り(しぼり) 生地を糸で括ったり、縫い締めたりして防染し、染め上げることで独特の凹凸やシワを生み出す技法です。非常に手間と時間がかかるため、絞りの振袖は高価で格式が高いとされます。ふっくらとした温かみのある風合いが魅力です。
  • 刺繍(ししゅう) 金糸や銀糸、色とりどりの絹糸を使って、文様を縫い表す技法です。立体感と光沢が生まれ、振袖に豪華さと品格を与えます。特に緻密で精巧な刺繍が施されているものは、非常に価値が高いです。
  • 金彩(きんさい) 金箔や金粉、銀泥などを用いて柄を描く技法です。振袖に華やかさと輝きを添え、お祝いの席にふさわしい豪華さを演出します。

生地と素材が与える印象:正絹とポリエステルの違い

振袖の素材も、着心地や見た目の印象、そして「格」に影響を与えます。

  • 正絹(しょうけん) 蚕の繭から作られる絹(シルク)100%の生地です。しなやかで肌触りが良く、独特の美しい光沢とドレープ性が特徴です。染色も美しく、最も格式が高い素材とされています。通気性や吸湿性にも優れており、着心地が良いのが魅力です。
  • ポリエステル 化学繊維で作られた生地です。耐久性があり、シワになりにくく、自宅で洗濯できるなど、手入れのしやすさが大きなメリットです。価格も手頃な傾向にありますが、正絹に比べると光沢や風合いがやや異なり、フォーマル度は劣ります。

きものサロン桂ではレンタル、購入、プランに限らず基本的に正絹の振袖を取り揃えております。一部ポリエステル素材の取り扱いもございますが、その場合はお客様へお伝えさせて頂いており、正絹だと思ってレンタル又は購入したのにポリエステルだった!という事は無い様に、ご案内は徹底させて頂いておりますのでご安心ください。

成人式ではどちらの素材の振袖を選んでも問題ありませんが、より上質さや本格的な着心地を求めるなら正絹の振袖がやはり良いですし、当店では殆どのお客様が正絹の振袖を選ばれています。

最近はネットで振袖をレンタルされる方も増えているようですが、やはり生地などを考えた時にも実際に目で見て確認できるので店舗での振袖選びはオススメです。

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4. 成人式での「TPO」:振袖が最高の選択である理由

白色の振袖と紺色の振袖

「TPO」とは、**Time(時)、Place(場所)、Occasion(場合)**の頭文字を取った言葉で、服装を選ぶ上で最も大切な考え方です。このTPOを振袖に当てはめてみましょう。

Time(時):人生の節目を飾る晴れの日

成人式は、人生で一度しか経験しない、二十歳の大きな節目です。子どもから大人へと成長し、社会の一員として認められるこの特別な日には、それにふさわしい最高の装いが求められます。振袖の持つ華やかさと品格は、まさにこの「時」にぴったり合致します。

Place(場所):多くの人が集う公の場

成人式は、自治体が主催し、市民会館やアリーナなど、多くの新成人やご家族、関係者が集まる公の場所で行われます。このような格式ある場では、きちんとした服装が求められます。振袖は未婚女性の第一礼装ですから、フォーマルな場にも自信を持って着ていける衣装です。

Occasion(場合):新成人としての一歩を踏み出す祝賀行事

成人式は、単なるお祝いの場ではありません。新成人として社会の一員となる自覚と責任を胸に、新たな一歩を踏み出すための重要な式典です。振袖の持つ日本の伝統美は、日本の文化を大切にする心を表現し、成人としての品格を示すのに最適です。

このように、成人式のTPOを全て満たし、最高の晴れ姿を演出できるのが振袖なのです。一生に一度の成人式を、最高の思い出として残すためにも、振袖は自信を持って選べる衣装だと言えます。


5. 成人式以外で振袖を着る時の「TPO」を考える

振袖コーディネート

「成人式が終わったら、もう振袖を着る機会はないのかな…?」 そんな心配はご無用です! 振袖は、成人式以外にも未婚女性のフォーマルな席で大活躍します。ただし、その場面に合わせた「TPO」を意識することが大切です。

結婚式のお呼ばれ:お祝いの気持ちを込めて、でも配慮も忘れずに

ご親族や親しいご友人の結婚式に招かれた際、お祝いの気持ちを込めて振袖を着用するのはとても素敵なことです。振袖は披露宴にふさわしい華やかさがあり、周りの方々にも喜ばれるでしょう。

成人式の時のセットそのままで行くのも勿論OKですし、少し小物の色味を落ち着いた色に変えたり、髪飾りを少し控えめの物に変えたり、成人式と比べて少し落ち着きのある印象にされるとより一層、結婚式のお呼ばれを意識したスタイルになります。

結納・顔合わせ:上品さと清楚さを大切に

ご自身の結納や、顔合わせなど、両家の親睦を深める大切な席にも振袖はふさわしい装いです。特にご自身の結納では、嫁ぐ側としての心構えや品位を示すことができます。 この場合は、あまりにも派手な色柄よりも、上品で落ち着いた色合いや古典的な柄の振袖を選ぶと、清楚な印象を与え、より好ましいでしょう。

卒業式:袴と合わせて、または単体で華やかに

大学や専門学校の卒業式でも、振袖は多く着用されます。多くの場合、振袖に袴を合わせるスタイルが一般的です。

パーティーや式典:ドレスコードがフォーマルな場面で活躍

ホテルでの格式高いパーティー、各種の授賞式、記念式典など、ドレスコードが「フォーマル」と指定されている場にも振袖は着用できます。TPOに合わせて、少しモダンなコーディネートに挑戦したり、帯や小物で遊び心を加えたりするのも良いでしょう。

どんな場面で振袖を着るか迷ったら、ぜひきものサロン桂のスタッフにご相談ください。それぞれのTPOに合わせた最適な振袖の選び方や着こなし方について、丁寧なアドバイスをさせていただきます。


6. 帯や小物で「格」や「TPO」を調整するテクニック

辻が花振袖に合う帯と小物

振袖本体の「格」も大切ですが、帯(おび)や帯締め(おびじめ)、帯揚げ(おびあげ)、重ね衿(かさねえり)、半衿(はんえり)といった小物も、全体の印象や「格」を大きく左右する重要な要素です。これらの小物を上手に選ぶことで、同じ振袖でも「格」や「TPO」に合わせた雰囲気の調整が可能です。

帯選び:格式を左右する重要な要素

振袖には、袋帯(ふくろおび)と呼ばれる格式高い帯を合わせるのが基本です。

  • 格を上げたい時(よりフォーマルに):
    • 金糸や銀糸がふんだんに使われた、重厚感のある豪華な袋帯を選びましょう。織りや刺繍が緻密で、光沢のあるものがより格式高く見えます。
    • 古典柄の振袖には、伝統的な吉祥文様が織り込まれた帯がよく合います。
  • 少しカジュアルダウンしたい時(パーティーなど):
    • 色数が多いものや、少しモダンな柄の帯を選ぶことで、遊び心を加えることができます。ただし、振袖の雰囲気を壊さないように全体のバランスを見ることが大切です。

帯締め・帯揚げ・重ね衿:細部に宿る美意識

これらの小さな小物も、全体の印象を大きく変える力を持っています。

例えば成人式には華やかな小物を合わせたけど、結婚式には少し落ち着いた色味の小物を合わせてみたり、パーティーなどオシャレな場所には場合によって少しモダンにしてみるのも良いかも知れません。

また、成人式で着た振袖は派手かも…とお悩みの方も小物を変える事で落ち着きのあるコーディネートになりますよ!

ヘアメイクと髪飾り:全体のバランスを整える

振袖姿をより完璧にするためには、ヘアメイクと髪飾りも非常に重要です。

  • 格式を意識する時: シニヨンなど、きっちりとまとめた古典的なアップスタイルに、つまみ細工やかんざしなど、和の要素が強い髪飾りを合わせると上品です。
  • トレンドを取り入れる時: ルーズなまとめ髪や、編み込みスタイルに、ドライフラワーや金箔、水引などを使ったモダンな髪飾りを取り入れると、ぐっと今風になります。

きものサロン桂では、振袖は勿論、小物合わせまでトータルでコーディネートをご提案させていただきます。お客様の「なりたいイメージ」や着用するTPOに合わせて、最高の振袖姿を一緒に作り上げていきましょう。

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7. きものサロン桂がTPOに合わせた最適な振袖をご提案

白振袖コーディネート

振袖の「格」や「TPO」について、ご理解を深めていただけたでしょうか? 少し専門的な知識に感じるかもしれませんが、これらを知っていると、成人式という人生の晴れ舞台をより一層自信を持って迎えることができますし、振袖を機に着物を楽しむ事もできます!

きものサロン桂 丸亀店では、お客様一人ひとりの個性や「なりたいイメージ」を大切にしながら、着用されるTPOを丁寧にヒアリングし、最適な振袖とコーディネートをご提案させていただきます。

「この振袖、成人式以外にも、将来の親戚の結婚式にも着ていけるかな?」 「自分らしいおしゃれな振袖姿にしたいんだけど、どうすればいい?」

どんな些細な疑問やご要望にも、振袖を知り尽くしたプロのスタッフが丁寧にお答えいたします。振袖選びは、一生に一度の大切な思い出作り。きものサロン桂は、その特別な日を最高の形で迎えられるよう、全力でサポートさせていただきます。

私たちは、単に振袖を販売・レンタルするだけでなく、日本の美しいきもの文化の魅力を伝え、お客様が自信を持って和装を楽しめるようお手伝いすることを使命としています。


8. 着物の魅力…

古典柄の振袖

さて、ここまでは振袖に関する格やTPOについてご説明致しました。

振袖を機に1人でも多くの方に着物の魅了についても知って頂きたいと思い、最後に着物の魅力についても少しお話させていただきたいと思います。

洋服と同様、やはり着物にもTPOがあります。振袖=未婚女性の第一礼装、留袖=既婚女性の第一礼装とされていますが、その他にも訪問着や色無地、紬や小紋など、様々な種類の着物がございます。また、夏用の生地、袷仕立(裏地が付いている)、単衣仕立(裏地が付いていない)によって、どの季節に着られるのかも違ってきます。

また、カジュアルなシーンで着るオシャレ着には、より個性や自分らしさを表現する事が出来ます。例えば動物柄が好きな方、季節毎の柄を楽しまれる方、可愛い感じがお好きな方もいらっしゃれば、カッコいい感じが好きな方もいらっしゃいます。帯〆や帯揚、足袋などにもこだわって自分だけのコーディネートを気軽に楽しむ事が出来ます。

着物を着てランチやティータイム、今の季節であれば紫陽花を見に行ったり…着物でお出掛けを楽しみつつ、そのお出掛けにどんな着物が良いかな?帯はどれが良いかな?など、季節や行く場所によってどんなコーディネートをするのか考える時間、当日着物で楽しむ時間、お友達やグループでお出掛けの際には互いに見て楽しむ事も出来ます。

振袖を機にお嬢様だけでなくお母様へも是非着物を楽しんでいただけると嬉しいです!


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