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大正浪漫フォトスポット~善通寺編~

皆様こんにちは。貴迎館の武下です。

成人式まで半年を切り、前撮りをどこで行おうかと思案する方が増えています。「せっかくの節目なら特別感のある場所で撮りたい」「振袖を映えさせたい」「自身の魅力を最大限に引き出したい」こういった基準でフォトスポットを選ばれることでしょう。しかしながら、これら全てを叶えてくれる理想の場所にはなかなか出会えないこともままあります。

そこでおすすめしたいのが、善通寺にある「偕行社」です。大正浪漫の情緒漂う佇まいは、まさに和洋折衷の極北。県内においてはこの上ない選択肢と言えるでしょう。今回はこの施設について、様々な角度から解説いたします。

1.明治時代の美しい近代建築

 

「偕行社」とは、明治10年(1877年)、陸軍将校の親睦および学術研究を目的に設立された組織で、その後、社交場として建物も各地に建てられましたが、現存するものは極めて珍しく希少です 。中でも善通寺市にある「旧善通寺偕行社」は、第十一師団の将校たちにより、明治36年(1903年)5月10日に竣工されました 。この時期は日清戦争後の陸軍拡張期にあたり、新たに設置された6師団の一つが第十一師団でした 。

この建物は木造平屋ながら寄棟(よせむね)造りの大屋根をもつルネッサンス様式の端正な意匠を取り入れており、玄関には花崗岩の柱を用いたポーチや高い天井がヨーロッパ風の華やかさを演出しています 。このような貴重な文化資産が四国香川の善通寺に現存していること自体、県民のみならず建築史や文化財に関心のある全国の人々にとっても圧倒的な魅力を放っています。

2.世相を映す建物

竣工後、同年10月13日には東宮(後の大正天皇)が行啓(公式訪問)の際に休憩所として利用し、明治38年(1905年)には土屋中将が日露戦争の負傷療養に使われた記録があります。さらには、大正11年(1922年)に皇太子(後の昭和天皇)が宿泊した記録も残り、東宮や皇太子といった皇族の利用もあった由緒ある施設でした。戦後はアメリカ軍が進駐し、米兵・豪州兵の社交場として一時利用された歴史もあり、その後は市役所や公民館、市立郷土館として善通寺市民の生活と文化に密着した施設として使われてきました。このように、時代とともに役割を変えて善通寺を見守り続けてきた存在でもあるのです。

3.学び使える文化財

平成13年(2001年)6月15日には国の重要文化財に指定され、同年末には調査整備委員会が設立され、文化財建造物保存技術の専門家らによる議論や検討が進められました。その後、平成16~19年(2004–2007年)にかけて創建当時の状態を基本に忠実な保存修理工事が実施され、耐震性なども強化されつつ復元されました。また、利便性向上のため新たに附属棟も設けられています。

現在では「大広間(最大300人)」「会議室(最大30人)」などの貸館サービスを通じて、講演会、展示、コンサート、さらには結婚式や披露宴など多様な用途に活用されています。加えて、旧偕行社の保存修理の足跡をまとめた冊子『旧善通寺偕行社保存修理の歩み』が刊行され、市内で頒布されています。

偕行社の母屋だけでなく、その前に広がる市役所構内の「偕行社広場」も整備され、市民の憩いの場として親しまれています。ここでは「くすのきMARCHE」(パンとお菓子と本のマルシェ)が開催されたり、「空海夜市」のような夜市イベントも行われています。こうしたイベントは地域の交流促進や観光資源としても重要です。

4.一息つけるカフェも併設

保存修理後に建てられた附属棟には「偕行社かふぇ」が設けられ、歴史ある建物を眺めながらくつろげるモダンな空間が提供されています。店内はガラス張りで開放感があり、季節の庭園景観や高い天井の美しさを存分に楽しむことができます。

提供されているメニューも個性的です。看板の「偕行社バーガー」は、牛肉100%パテに特注のバンズ、隠し味には焼き肉ソース、粗挽きパテの食感が楽しめる逸品。スイーツでは厚切りフレンチトーストやキャラメルラテ、さらに地元の素材・ダイシモチ麦を使った『ダイシモチ麦サブレ』がお土産に人気です。

 

ランチタイムだけでなくモーニング、カフェタイムも充実し、天気の良い日はテラス席もおすすめとのこと。また、ふるさと納税返礼品として「偕行社かふぇランチコース ペアチケット」も提供されています。

5.注目される“映えスポット”

偕行社は、撮影スポットとしても高い人気を誇っています。建物の南側には芝庭が広がり、四季折々の景観が訪れる人の心を惹きつけます。

特に春には桜、秋には紅葉といった自然の美が、洋館の白壁と見事に調和し、和装・洋装を問わずあらゆる衣装が映える背景になります。建物内部の白い回廊、木製のドアや窓枠、アーチ型の柱なども、写真映えするポイントが随所にあります。以下のようなシチュエーションで活用されることもあるようです。

  • 成人式の振袖前撮り

  • 七五三や卒業袴の記念撮影

  • 結婚式のロケーションフォト

  • アーティストやモデルのポートレート撮影

公共施設でありながら撮影のための貸館が可能という柔軟さも、フォトスポットとして選ばれる理由のひとつでしょう。

6.良好な立地とサービス

旧善通寺偕行社は、観光や撮影、文化体験のために訪れる方にとって、非常にアクセスしやすい立地にあります。

所在地は香川県善通寺市文京町2丁目1番1号。JR土讃線「善通寺駅」からは徒歩約5分という好立地で、初めて訪れる方でも安心して足を運べます。駅からは大通りをほぼ一直線に進むだけなので、迷うことはほとんどありません。

お車でのアクセスも良好で、高松自動車道「善通寺IC」から市街地まで約10分。高松市や丸亀市方面からもスムーズにアクセスできます。敷地内には善通寺市役所と共用の駐車場が完備されており、台数にも余裕があります。

 

さらに、偕行社に併設されている「偕行社かふぇ」を利用すると、レジ横でスタンプを押してもらうことで駐車料金が無料になるサービスも提供されています。アクセスと利便性の両方が揃っているため、どなたにとっても訪れやすいスポットと言えるでしょう。図書館や市役所も併設されており、善通寺の玄関口としてこの上ない存在感を放っています。

7.気品ある館で彩る一幕

旧善通寺偕行社は、単に過去の歴史を語る建物ではありません。そこには明治から続く時の流れと、人々の記憶、そしてこれからの未来を育む力が息づいています。

その空間で、きものサロン桂が提供する和装の美しさと、丁寧なサービスが融合することで、単なる前撮りではなく家族の記憶に深く刻まれる「物語」としての写真体験が生まれます。成人式、卒業式、婚礼といった人生の節目。そんな大切な瞬間を、本物の建築と本物のきもので彩ってみませんか?

あなたの一日を、永遠の記憶に変える舞台がここにあります。

きものサロン桂 貴迎館

〒760-0079 高松市松縄町1067-19

TEL 087-869-2255  営業時間 10:00~19:00

きものサロン桂 丸亀店

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